2020年1月1日

性的羞恥心の根源

それはそのまま原罪を表す

ルーカス・クラナッハ『智慧の樹』

「性を表通りに」と謳う秘具メーカーが巷にはあるが、いくら性から猥雑な印象を排除しようと試みても、それは無駄な努力である。というのも、生殖は例外なく情慾に突き動かされてなされるものであり、その本質上非道ともいえる側面が必然的に暴露されるからである。

仮に、創造主の存在を認めるとしよう。この創造主は、自分の心を満足させるためにこの世界を創り出し、全ては大変良かった11. 『創世記』1:31。などと自画自賛していることからわかるように、この地上の生きとし生けるものは全て、この創造主の玩具として生まれさせられ、弄ばれているに過ぎない存在である。そう、サルトルが「人間は無用な受難であるL’homme est une passion inutile」と言ったように。

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