昨年10月の衆議院議員選挙で与党が過半数割れしたとき、キャスティング・ボートを握っているのは国民民主党だと嘱目されていた。だが、実際に握っていたのは少数政党ではなく、あろうことか野党第一党の立憲民主党であった。

自民党、公明党及び立憲民主党が共同へ提出した年金制度改革法案について、衆院の厚生労働委員会及び本会議で採決が30日行われ、賛成多数で参議院に送られた。参議院でも自民、公明、立民が過半数を占めているため、法案は今国会で成立する見通し。国民の財産に関わる重要な案件を、わずか一日で決めるという暴挙である。