性同一性障碍をめぐる最高裁の粗放な判断

性腺摘出の外科的処置を性別変更の要件とする性同一性障害特例法の規定について、最高裁判所大法廷が違憲で無効との決定を下したことで、今後の性別違和解消の手順はより混迷を深めることになる。
現在の性同一性障碍に対する診療は、日本精神神経学会のガイドラインに則り、精神科領域における治療と身体に対する治療とに分けられる。まず精神科領域の治療として、性同一性障碍の確定や精神的支援などを実施した後、性別違和がなお著しい場合に、ホルモン療法や乳房切除術、性別適合手術などの身体的な治療を行うこととなっている。身体的治療の順序は問わないが、実際にはホルモン療法を始めてから性別適合手術を行う場合がほとんどである。11. 「私たちの取り組み──性同一性障害」、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科泌尿器病態学(2023年10月28日閲覧)。
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